その人は、長崎県の五島に生まれ、
幼少期から海を間近に育ちました。
牛飼いの手伝いをしたり、海に潜ったりしていたそうです。
中学時代に福岡市へ移りました。
ある日、ミレーの作品の中の牛飼いを観て、
身体が硬直するような感動をおぼえます。
「これは、僕じゃないか!」と。
涙が流れて止まりませんでした。
これが、絵というものとの出会いでした。
以来、画家として、マルチな表現者として、活動してきました。
ここ数年は、耳下腺に発した癌と闘いながらの創作。
どこまでも明るい海や山、休息や安堵をたたえた天使の絵など、
ますます天真爛漫な世界を突き進んでいるように見えますが、
お電話で声を久しぶりにお聞きすると、
とことん柔らかい、優しい、穏やかな性格は、
変わりがないようにも思えます。
尽きない夢のかたちを追い続ける、その人は、
三浦吉十さん。みうらきちじゅうさん。本名です。
病を得て、「新たに生まれ変わる」という気持ちで、
雅号を「吉十郎」と改められましたが、
どっちのお名前で呼んでも、いつも優しい三浦さんです。
9月は福岡市内の山裾に近いギャラリーで、
10月は街の中のエスニックレストラン内で、
チャーミングな作品が披露されます。※
※詳しい情報はこちら↓↓↓から
http://www.hf.rim.or.jp/~tunapaha/nuwaratuna/art/art.htm