パリ・オペラ座バレエ団が総出演し、
オペラ座の内側にカメラがきっちり入ったことで、
大変話題になった、映画『エトワール』。
2002年春に公開され、好評を博しました。
配給元の予想を上回り、じわじわとお客さまが集まり、
ロングランになった、ということでした。
この映画を制作したニルス・タヴェルニエ監督が、
パリ・オペラ座のエトワール3名、ダンサー35名と創りあげたのが、
新作映画『オーロラ』です。
なかなか鑑賞の機会が訪れず、やっと今週になって念願かないました。
「踊ることを禁じられた国の王女、オーロラは
稀有な踊りの才能を持って生まれました・・・」というお話ですが、
ドキュメンタリー・タッチでバレエダンサーの生活を冷静に映した
『エトワール』のヒットの後に創られた‘夢物語’としては、
どうしてもチェックや突っ込みが多くなってしまい、
「文句なしに楽しむ」「酔う」ということができませんでした。
オペラ座に詳しく、個々の踊り手のファンである人や、
新たに新人を見つけよう、というマニアックな人の楽しみのためには
良いのかもしれませんが。
王妃を演じたキャロル・ブーケが、匂いたつような美しさを見せ、
何も踊らないのに誰よりも全身で語る、という妙技を披露しており、
個人的には、ここだけに集中して観てしまいました。
今の時代に‘夢物語’を紡ぐことの難しさ、
ヒット作の後に、さらに支持される作品を打ち出すことの難しさを、
この作品は、語っているように思います。
※映画『オーロラ』の公式サイトはこちら↓↓↓から
http://www.aurore.jp/
※映画『エトワール』の公式サイトはこちら↓↓↓から
http://www.kinetique.co.jp/etoiles/
同監督作品ならば、私はこちらを強くお勧めします。
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