10年以上前に、一度だけお訪ねしたことのある古道具屋さん。
当時、手が出にくい古い小皿なんかが並んで、憧れておりました・・・。
その後、同じ町の別の場所(古い病院だった建物です)に移って
ますますファンを集め、雑誌他でもすっかり‘全国区’に。
「あー、あそこね。あの店に置いてあると、
何でも、ものすっごく生き生きして、より良く見えるんだよねぇ」って
みんながぼやきます。
「で、買ってきて家に飾ると、ふーん、やっぱりあの店に
置いてあった時の方が、良く見えるなあ、って思い知らされるんだ」と。
そのオーナー関さん夫妻に、やっと会いに行くことができました。
ゆっくり進む電車に乗って、乗り換えて。
←←← これは、玄関の上部分。
ご主人はワイヤー・ワークでも
有名な方で、
静かな魔法使いのような人。
(古道具や骨董や古本を扱う人は、
魔法を使えそうな類が多いのですよ。)
奥さまはフェルト作家でもいらっしゃいます。
お店のしつらえやディスプレイは、「二人で話し合いながら」って。
「都会の真ん中でこんな店を構えてやっていくとなると、
どうしても競争は激しくなり、経費などが余計にかかるぶんだけ
やりたいことを削る---あきらめる---ことになりますよね。
皆さんがうらやましい、っておっしゃることで生活できているのは
ここ、吉井町にいるからかもしれません」と、にこにこお話されます。
現在は、高額な骨董品はあまり扱っておられませんが、
そのような骨董、古道具を商いながら培ってこられた
目利きとしての力、選び取ったものをより魅力的に見せる力が、
優れているからこそ続いている店なのだろうな、と思うのです。
その力が、誰にも真似のできない空間づくりの源にある、と見ました。
奥さま手作りの梅酢のジュースを、
私は昔の小学校の木の椅子に腰かけて、ゆっくりいただきました。
お店の名前は「古道具 四月の魚」(ふるどうぐ・しがつのさかな)。
福岡県うきは市吉井町1133-5 電話:0943-75-5501
ご主人の作品展のご案内。京都にて。
ワイヤーワーク(特に大きなもの)は、
通常は注文制作なのだそう。
・ ワイヤー・ワーク(wire work) 関昌生(せき・まさお)
とき: 8月16日(木)~31日(金)
ところ:恵文社 生活館ミニギャラリー
京都市左京区一乗寺払殿町10
電話・FAX: 075-706-2868
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