ベストセラー本だから、という理由だけで
自分も早目にチェックしなくては、という考えは
あまり持ち合わせていません。
話題になってから、半年遅れ、1年遅れで
やっと手にする書籍がほとんどです。
グラシアンの箴言集も、そういう類。
生きるうえで、したたかにドライに立ち回ることも時には必要だ
と、奨励している点が、これまでの箴言集と異なるかなあ、と。
17世紀スペインの哲学者、修道士、著述家だった人だそうです。
「黙して本心を明かさないことが、魂の救いになることもある」
という意味の一節(記載されている文言は異なります)を、
この本の中に見つけて、「自らコントロールする心のあり方の中に
その人の感じる救いがあり得るのだ」ということに気づき
そのこと自体にちょっと感銘を受けました。
※『賢人の知恵』
バルタザール・グラシアン・著 齋藤慎子・訳
株式会社ディスカバー・トゥエンティワン(Discover 21)・発行
2006年12月第一刷 1,700円+税
ISBN978-4-88759-516-3
「黙して本心を明かさないことが、魂の救いになることもある」。
非常に生意気だとは思いますが、最近私も同様の思いに至った経験を
しました。そして、それに気付いた自分をほんの少しでも、
認めてやりたい気持ちにもなりました。
ただ、自分の心のコントロールはなかなか難しくもありますね。
「賢人の知恵」、私も探してみようと思います。
投稿情報: nekochido | 2007/12/12 09:57
nekochidoさん!
「自分をほんの少しでも、認めてやりたい気持ち」というフレーズを
何度も何度も読み返しています。
そして、「褒めてやりたい」と「認めてやりたい」の差についても
考えてみています。ありがとうございます!
投稿情報: calvina | 2007/12/12 15:47
初めまして。リタと申します。
nekochidoさんのブログからこちらを知り、ちょくちょく拝見しております。
「黙して本心を明かさないことが…」という言葉を読んで、
私の周りにいる「心の内、あるいは自分の意見や考えをすべてしぼり出して
相手に聞かせないと気がすまない」人たちのことが浮かび、
その人たちは吐露することで(相手がどういう気持ちになろうと)
自分は気が済むのだろうなぁ…なんて思ってしまいました。
この本を私も読んでみたくなりました。
投稿情報: リタ | 2007/12/14 23:00
リタさん!
ようこそお越しくださいました!
「どこかで拝見したペンネームだなあ」と思ったら、
nekochidoさんつながりだったんですね。(^^)
おっしゃっていること、よくわかるような気がします。
言葉での吐露だけではすまなくて、
態度での吐露までやってしまう人もいるくらいで、
「んー。こちらの神経がもたないから、やめてー」と
心の中で叫びたくなる・・・なんてことも、ね?
グラシアンのこの本は、1ページに短い文言がドンときて、
解説がそれにちょこっと付いているだけの体裁なので
分厚いですが、どこからでも読めますよ。
いま、この人の他の著書も、探して読んでみようかな、と思っています。
投稿情報: calvina | 2007/12/14 23:49