最近、「中高年をターゲットに、商品を絞り、
サービスを充実させて、売り上げを伸ばしている」と評判の某デパート。
たまたま1階フロアを通り抜けようと歩いていると、
すぐ近くのエスカレーターで地下フロアから上がってきたおじいさんが
頭から後ろ(つまり、下側)に倒れてしまいました。
幸い、あと少しで1階、というところまで届いていたので、
気づいた店員さんたち数名が、おじいさんを引っ張り上げました。
ところが、そのおじいさん、動けません。
じーっとあお向けになったままの状態です。
「頭を打っているかもしれないから、動かさないで!」という
店員さんがいるかと思えば、
売り場のスツールを抱えてきて、「これに座ってください!」という
店員さんもいます。
結局、そのおじいさんは、家族に無理矢理引きずられながら、
よろよろとその場を去って行くことになったのでした。
・・・本当は、私の家族が倒れたのだったら、
毛布でも担架でもコートでも、なんでも良いから
床にさっと敷いてもらって、その上に横にさせてもらったまま
救急車(少なくとも医者)が来るのを待たせてもらうのがベストだなあ、
と思いながら、私もその場を離れました。
イザ、というときに敏捷に命を救う方向に動ける人、
マニュアル以外のことを、救命のためには孤立してでも実行できる人、
というのが、この国にはなかなかいないものだなあ、と思います。
おそらく、災害や大事故がこのような所で起こっても
「みんな固まるだけ」になる可能性が高いのです。
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