朝早くから、ビルの1階入り口付近に忙しく出入りする男の集団。
よく観察すると、小さなビル2階の店舗を改装しているスタッフたちです。
新しい料理屋さんがオープンする準備(内装工事)のようでした。
資材をたくさん運び込んだり、図面を広げて立ったまま打ち合わせしたり
もう、汗まみれで大忙し。
この集団に目がとまったきっかけは、一番小柄なおじさんの金髪頭でした。
真面目を絵に描いたような・・・金髪が普通の色だったら、典型的な
サラリーマンのような・・・ごく普通の年恰好です。
短めに刈った髪を、きっちりと七三に分けています。
明るい明るい金髪が、唯一の自己主張。
黒無地のオーソドックスなポロシャツの襟の後ろが
少しだけ立ててあります。
チノのワークパンツ。 洗いざらした甘いベージュ色。 ポケット多数。
ほんの少しだけ、とび職のおじさんが愛用しているズボンのような
膨らみが加味されたシルエットですが、
気をつけていない人には「普通のチノパン」としか見えないでしょう。
この控えめ加減がカッコ良いのでした。
「良いなあ、あのパンツ」と、さらに観察していると・・・
わらわらとビルから出たり入ったりしている作業者たちみんなが
同じパンツをはいていることに気づきました。
パンツだけが「制服」だと決まっているようで、
上は、メンバーそれぞれに、淡いブルーのダンガリーや、
綿麻のギンガムチェックや、いろんなシャツを思い思いに合わせています。
どの人も小粋。 そして、集団になっても魅力的なのでした。
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