ヨーロッパ3国を巡って、無事に戻りました。
出先でも、特別なことはあまりしない毎日でしたが
それでも新しい風を脳みそと心の中へ送ることができました。
歩いている人、カフェでお茶する人、働く人、店に並ぶ商品や食事。
そんな彼らの「普段」を眺めて考えることこそが、私の栄養です。
今回、普通の人たちが昼ごはんを食べるところに入って
わざといつも注文しない(通常避けているような)メニュウを
食べてみたのですが、おおよそいつも「玉砕」でした・・・。
普通の家庭のご飯も、あれもこれもオモロイことばかり。
例えば、スパゲティー・ボロネーゼを頼んだら、ぼそぼその太麺で玉砕、
サンドイッチを買ったら、私の3食分くらいはカバーできる大きさで、
味の問題以前に量で玉砕、「じゃが芋を茹でるのが面倒だから」と
冷凍のフレンチフライが主食のご飯を、知人の家でおよばれする・・・
などなど、もう波乱万丈。
お高いところに行けば、もちろん素晴らしくおいしいものや
身体に良いものがいつでも食べられますが、
それだけじゃあつまんないし、世界が広がりませんもんね。
日照時間は当然短く、雨・霧・雪に会う日も多かったですよ。
ちなみに、この時期のコペンハーゲンでは、日の出がおよそ8時半、
日没が16時です。
暗くなったら「早く仕事を終えてお家へ帰って、ぬくぬくとした部屋で
くつろぎながら旨いもんでも食べたいな」と、つい思ってしまいそうです。
この時期、日本からの旅行者は比較的少なく、
これに合わせるように、お休みしている店や移転・改装も
多く見られました。
前回冬に訪ねたのがかなり前になるので、
「あー、そうだったか」と、細かい事柄を思い出したりして。
ただ、飛行機の便が雪で遅延や欠航が出るのではないかと
余計な心配が増えたり、到着便のハッチが(凍結のためか)
固まって30分近く開かなくなった(つまり、機内から出られなかった)り、
滑って尻餅をついたり、屋根から落ちる氷の塊のために
怪我をする心配をしたり(実際に死者も出た例があるそうです)、
防寒のためによけいに多く衣類を準備したり、と
観光シーズには使わない神経が必要です。
(私は苦にはなりませんが、初めての北部ヨーロッパ観光だ、
という人には、冬期の旅はあえてお薦めはできませんかね。
あ、でもねぇ、 帰りの便に「オーロラをしっかり観られた」という一団が
乗っておられました。 冬にしか出会えない楽しみも多々あります。)
本や雑誌をごっそり抱えて税関を通りましたよ。
「あれ?コンピューターは無いの?」と検査官に呼び止められ
「はい。似たような形と重さですけど、これは本の包みです」と言ったら
「ふーん。(今どき・・・)」と笑われてしまいました・・・。
本好きは親譲り。 永久に治癒しない病のようなもんだよん。
ちなみに、コンピューターのほうは、ときどき離れて
長く円満に続くお付き合いにとどめておきたいです。
今回、一番肌で強く感じたことは、日本の国力が、
思っていた以上に落っこちていること。
世界の視線と興味は、今や完全に、
ヨソサマにばかり向いておりますな。
「金の切れ目は縁の切れ目」というのか、‘我が国’は、
金とは別に一目置かれるような、確固たる美点を探すのが
難しい国になってしまっている、と言えるでしょうか。
心優しい知人たちは、何か日本に関してプラスになるような話題を
見つけては、いかにも興味あるように、私との会話の中に
織り込んでくれますが、それは社交辞令を多く含んでいること、と
割り引いて考えるべきだと肝に命じています。
中国の人たちがどこに行ってもたくさんたくさん闊歩しています。
彼らの身なりと羽振りの良さ、自信に満ちた態度には
思わず後ずさりしてしまいたくなるような、妙な気後れを感じました。
異国を歩くとき、人は自分の国の力も背負っているんですね。
ヨーロッパと中国の都市を結ぶ便は、この先もどんどん数を増やすようです。
空港では、彼らがしっかり空港内でも発着に便利なゲートを確保している
ように思うのは、私のうがち過ぎでしょうか。
このまま行けば、ヨーロッパと日本を結ぶ便は、その分減るかもしれません。
テレビのライブ中継でチェックしたのは、オバマ大統領の追悼演説、
チュニジア問題、各地の大洪水、それから、デンマーク皇太子の家族に
生まれた双子ちゃん(男の子と女の子です!)の退院の様子など。
もっとしっかり自分の足の裏と指で地球を掴んで立てるように
そんな風に気を配りながら生活したいものだと思います。
それは、私にとっては、どこの国でどう生きていても、普遍の課題です。
これは、上記のデンマーク皇太子夫妻と
双子ちゃんが退院する様子。(テレビ中継)
画質は良くありませんが、すぐ間近に
一般の人たちが大勢いるのを
ちらっとご覧いただけると思います。
画面左側の『海外スクラップ』に様子をアップ中です。 ご笑覧ください。