今年1月半ばに公開されていたものを、先日やっと観ました。
http://www.shochiku.co.jp/kabukiza-movie/
前半が、当代の千両役者たちの思い出話や芸談義。
後半に、昨春の最後の興行と、建物とお別れするまでの記録。
楽屋裏や、屋根裏のような場所、そこで黙々と自分の仕事を続け、
花形役者を支えている大勢の人たちの日常を、たくさんたくさん
(休憩を挟んで約3時間)観ながら、涙がこぼれ落ちたのでした。
主君が切腹して果てるその部屋の後ろ側に、ずらりと座る家臣たち。
戸に阻まれ、客席からはほとんど見えないというのに、
万感のこもった芝居でそこにずらりと控えている・・・。
たいそう美しい光景でした。 こんな角度から撮ったものは初めて観ました。
取り壊される前のこの歌舞伎座に、もう少し早く記録のためのカメラが
入っていたら、と、残念にも思ったのでしたが、
「一番美しいものを、客席からだけ鑑賞してもらってこそ、ですよ」と
先人たちはおっしゃるのかもしれませんね・・・。
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