8月10日(水)、「幸せなイタリア」という題名で、内田洋子さん(エッセイスト)、
A. ヴァッローネさん(料理家)、そして、ジョルジオ・アルマーニさん
(ファッションデザイナー)のインタビュー記事が、朝日新聞(「耕論」のコーナー)
に掲載されました。
記事全体の意図は、財政危機の国なのに人々が明るく生き生き暮らせるのは
何故か、ということを考えたい、ということだったようです。
アルマーニさんはお母さまを例に挙げて、「90歳になっても50歳過ぎにしか
見えなかった。 目立つことよりも、他人の記憶に残ることが真のエレガンス。」と。
この言葉がずっと頭から離れないので、今頃になってここに記録しようと思いました。
(・・・実際、どんなお母さんだったんだろう・・・「おばあさん」と呼ぶのが
なんとも申し訳ないような人だったのでは・・・ どうしたらそうなれるんだろう・・・)
特にイタリアに限りませんが、欧米には、年老いた親やさらに上の世代を大切に思う
気持ちや態度を上手に表現したり、その人たちから学んだものを自身のキャリアに
意識して役立てる、つまり発展させている人が多いな、というのが私個人の印象です。
家庭や家族を大切にすることで得られる楽しみを充分に知っているし、
手放さない、ということでしょうか。 敬意だけで終わらせずに継承し
活用することが自然にできています。
というより、そう社会が要求し、そうさせるのかもしれません。
成熟した審美眼、というものも、日本ではどこに行ってしまったやら・・・。
ツルンと新しい、若いエネルギーを持ったものにしか反応しきれない
許容範囲の狭さや心の貧しさが、いつの間にかこの国を覆っています。
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