「何が何でも観てね」と伯母から言われていた作品です。
でも本当は、私たちよりも上の世代は、私なんかよりも
もっともっと若い世代に観てもらいたいのだろうな、
その世代は、封切直後の今、正規の料金を払ってでもは
観ないのだろうな、と思いました。 (こういう点、我ながらやや悲観的。)
99歳の新藤監督。
映画制作はこれが最後だとおっしゃっていますが、
私たちに教えていただきたいことは尽きることがありません。
(ご本人も、訴えたいことは尽きないと思っておられるはず。)
文筆やインタビューなどは続けられるでしょうか。
※ 『一枚のハガキ』 公式サイトはこちら↓↓↓から
http://www.ichimai-no-hagaki.jp/
毎年この時期には、第二次世界大戦に関連するドキュメンタリーや
ドラマを観ていますが、今月のテレビでは以下の2本が
特に印象に残りました。
1本目は、『渡辺謙 アメリカを行く. “9.11テロ”に立ち向かった日系人』。
日系アメリカ人の戦中・戦後と、9.11テロ以降の
人種プロファイリングの問題を重ねた内容。
渡辺さんの想像力の豊かさが目に見える瞬間に惹かれました。
他人や外界から言葉をどう見つけ、どう拾うか、
自分からはその情報を、どんな言葉を選びどう発進するのか、
ということに、常に敏感な人ですね。 選ぶ言葉も飾らないものだし。
学ぶところが大きかったのでした。
また、アメリカ本土から初の国会議員へ選出され、要職を歴任された
ノーマン・ミネタ(日本名・峯田良雄)氏の強い信念と勇気に
「今こそ、日本にこんな首相が要ります!」と心の中で叫んでいました。
2本目は、松平定知アナ司会の分析・検証番組
『日本人はなぜ戦争へと向かったのか 戦中編』。
トップのリーダーシップの欠如や、最悪のシナリオに正面から向かい合う
勇気の欠如などが指摘されていましたが、それらはそっくりそのまま
今のこの時にも当てはまるものばかりで、心底ぞっとしてしまいました。
人間は忘れやすい。 そして、過去から学習することも学習させることも
非常に下手です。
「一枚のハガキ」のスタッフさんに新藤監督が
「人生は耐えて、耐えて、耐えて、耐えて、耐えて・・・生きていくものなんだよ」とおっしゃったそうです。
「耐えて」という言葉が何回も何回もつづいたそうです。
投稿情報: konomi | 2011/08/18 13:52
konomiさん!
わぁ・・・「新藤さんらしいエピソード」
と簡単に言ったら失礼になるかもしれませんが、
でも、そう思いました。
「耐えて、耐えて・・・」をひたすら映画という形で
みんなに伝えていくという人生。
投稿情報: Calvina | 2011/08/18 16:14