北九州市で年初から始まった
熊谷守一展を観てきました。
美術雑誌や図録では何度も観ていたのに、
実物を170点も直に観るのは、やはり至福。
写真は、パリの個展の際のポスターにも使われた作品
『鬼百合に揚羽蝶』 (1959年 油彩)
樺太調査隊に参加した際に見たという土まんじゅう(墓)を
50年も経ってから絵に残した、というエピソードとともに
その作品が、印象に最も強く残りました。
土をかけて盛り上げただけの墓に、白いくじらの骨と
色鮮やかな花が一緒に突き立ててある、というものです。
墓の絵なのですが、命への想いがいっぱい詰まって見えました。
購入できる絵葉書の種類が少なかったのが、とても残念。
それから、たまたま会場におられたお年寄りが
「こういう展示は、会場の作りがどうなっているかわからないし、
座れる椅子が少ししかないと、一旦戻って気にいってもいない
作品の前で休まなけりゃならなくなることもあるから困るな」と
会場の係に訴えておられたのを耳にしました。 なーるほど。
※ 同展は、福井市美術館を経て、現在北九州市立美術館 分館で開催中。
期間: 1月2日(月)~2月12日(日)。
会期中無休(というのは、うれしいですね!)。
※ この後の巡回予定地は以下のとおり。
岡山(瀬戸内市美術館) 2月29日(水)~4月10日(火)
兵庫(伊丹市立美術館) 4月14日(土)~6月3日(日)
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