ご縁があり、このところほぼ毎年、「独立展」
(独立美術協会)を鑑賞させていただいています。
100号くらいのドーンと大きな作品、
しかも抽象絵画が多く並ぶので、時間をかけて
考え考え展覧会場を回ると、まるで頭と心のマッサージを
しているような気分になる展覧会なのです。
ちょうど、第79回独立展が、昨年10月に東京の国立新美術館で
開催された後、大阪、京都、名古屋、鹿児島を経て、
先日の福岡でゴール・インしたところです。
昨年3月の大震災が、大なり小なり影響している作品も
数多く見受けられました。
直接そのモチーフが織り込まれていなくても、なんらかの想いが
個々の画家の創作活動に詰め込まれていたように感じました。
この団体の広報誌の中に、印象深い記述を見つけました。
それは、33歳という若さでこの世を去った画家、前田寛治
(まえた・かんじ 1896-1930)の言葉。
「絵には詩が必要です」「絵には不思議な部分が必要です」
というものでした。
そう。これは、絵画にだけではなく、広く当てはまる真理なのかもしれません。
創作全般に、生活に、仕事に、立ち姿にだって、詩と不思議が無ければ。
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