まずは80歳近いカップル。
奥さんがブティックで買物した荷物を三つも下げている紳士。
三歩下がって、ゆるゆると奥さんの後ろをついて行きます。
ソフト帽を被り、シンプルなカシミヤのコートを着ています。
未だお買物は続いている様子でした。
この国では若い男性でも「エスコートという文字は自分の辞書には無いよ」
なんて平気で言いそうな類が多いのに、いらっしゃるんですね、こんな方が!
次はやはり80歳前後かな、という女性。
緑とからし色のコンビのレザースニーカー。
濃いグレーのスパッツの上から、濃紺の足首までのソックスを
重ねています。
エンジ色とからし色の毛糸の鉤針編みモチーフを繋いだショール(?)を
ロングタイトスカート風に、スパッツの上からぐるぐる巻きに。
ジャケットの代わりに、グレイと生成りのコンビのノルディックカーディガン。
こちらは銀色の凝った留め具がついていて、まず本物に間違いなし。
髪は真っ白のおかっぱで、透明のラインストーンががっつり並んだ
カチューシャをつけています! ああビックリ。 そしてトドメは・・・
アンティークかな、というシンプルな一粒ダイヤの指輪を左手に二つ。
白髪がとてもつやつやと美しかったせいもあるかと思うのですが、
もう色の組み合わせなんて全然考えていない様子なのに
「持ってるものを寒いから適当に重ねて着た」
「貫禄でねじ伏せたらこうなった」というコーディネートが粋に見える不思議。
全部日本の方ですよ。 しかも、首都の‘ど真ん中’でもない普通の町で。
いやはや、なかなかおもしろい方たちが現れるようになったものです。
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