昨29日、ロンドンからの(前日公演の)中継を
日本の映画館で観る、という初めての体験をしてきました。
世界600ヶ所でこの体験をシェア。
幕間に各地からのツイッターのつぶやきも紹介されていました。
(ここに舞台写真も紹介されていますのでご覧ください。)
この『不思議の国のアリス』は、2011年2月にロンドンで初演された
3幕作品。 最近は、大がかりな作品を一から作るカンパニーは
激減しています。英国ロイヤルバレエ団も例外ではなく、
『アリス~』は久々の新作でした。
「えー、あの『アリス~』? バレエ化なんて無理やろ」と、英国の
バレエ関係者の中にも思っていた人は少なくなかったようです。
こんなに難しい作品に挑んだ勇気に乾杯!
振付のクリストファー・ウィールドン(Christopher Wheeldon)は、
1973年3月 英国生まれ。
イギリスでトレーニングを受け、ロイヤルバレエ団へ。
国際コンクールで高い評価を受けたダンサーでもありましたが
アメリカに移って踊った後、振付家の道を選びました。
「ロマンティックな香り漂う」という作風ではありません。
もっと現代の毒やけばけばしさも含んだ、それでいて健康な感じ。
テンポの小気味良さやユーモアのセンスも、広く支持されています。
ダンサーの身体の美しさ、運動能力、そしてパフォーマンスの能力は、
トレーニングやメンテナンスの研究も進んでいるので、概して向上
していると思いますが、振付家は大量生産とはいきません。
もう一つ、どんなに名門でも、予算が厳しいという問題もあります。
大きなものを作るチャンス、コンスタントに作るチャンスも、
振付家の成長には欠かせません。 難しいところだと思います。
その点、ウィールドンはかなりの数の作品を送り出していますが、
いわゆる「座付き振付家」とは異なり、世界各地のバレエ団で
仕事をしているので、これからどうなるのか想像がつきません。
クランコやベジャールがやったように、一つのカンパニーに留まり
メンバーそれぞれを生かした作品を量産して欲しい気もしますが・・・。
今回、映画館で誰でも観ることができる企画ということで、
子ども連れも多かったのですが、お行儀がね・・・。 親も教えないし。
「映画」として観るのなら、それも不正解ではないわけで。
それから、よその国の劇場だと、中継の映像でも拍手で盛り上がったり
したのではないかしらね・・・。
そういう反応がまったく無いと「淋しい」と思うのは、私だけ?
会場については、少なくともライブ・パフォーマンス系の上映の際には
ポップコーンだけでも売るのを止めて欲しいな、と(また)思いました。
「バリボリバリボリ」ずーっと音が聞こえてくるし、匂いも広がるので、
どうしても商売したいのであれば、音と匂いがしないスナックを
開発して欲しいです。 舞台芸術の映像だけではないですよ。
他にも、「ポップコーンは似合わないよなー」という作品、
多々ありますよね。
英国ロイヤルバレエ団は、7月に来日公演を予定しています。
『不思議の国のアリス』もお目見えの予定。
東京のみ(というのが淋しいです)。 詳細はこちら↓↓↓から。
http://www.nbs.or.jp/stages/1307_royal/index.html
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