並木道の緑が、(本当の煉瓦じゃないんだけど)煉瓦色の石畳と
美しいコントラストを見せてくれているなか、全体が黒っぽい印象の
女性が、私を追い越していきました。 40歳前後だったでしょうか。
セミロングの髪を大きなバレットでゆるくアップにしています。
「どこの舞台衣装ですか?」とお尋ねしたくなるようなスカート。
光るチュールが最低3枚は重なり、かなりなボリュウムが出ていて
一番外側には、さらに上等のチュールレースに細かい花のモチーフを
留めつけた布を被せてあります。
膝丈。 ちょうどさしている傘の円周と呼応するような広がりよう。
この人が履いていたのが、なんと、築地のお兄さんたちが愛用しているような
ごっつい業務用のゴム長だったんですよ! 膝を覆う丈! いやー、スゴイ迫力!
個々のアイテムが黒あるいはダークグレーで揃えられていたせいで
「なんだかわからんけど、‘奇妙の一歩手前’で踏みとどまっているやん」と
不本意ながら説得されてしまった感がありました。
・・・でもねぇ、スカートとゴム長以外は、何をどう身に着けておられたのか
(あまりにも衝撃が強すぎたせいでしょう・・・)憶えていません。
「ビル・カニンガム&ニューヨーク」・・・ようやく渋谷のココチビル「ヒューマントラスト シネマ」で見ることができました。
ニューヨークの女性のファッションもですが、カニンガムさんの生き方に心打たれました。彼の着ている洋服はブルーの清掃作業着、レインコートはガムテープで修理、28台目の自転車はもらいもの。食事はファストフード。パーティに取材に行って飲み物・料理をすすめられても絶対口にしない! 小さな部屋のファイルケースの隙間の粗末なベッド・・・でも、彼は80歳まで仕事をつづけて楽しく幸せそうでした。
投稿情報: konomi | 2013/06/24 21:25
konomiさん!
ついにご覧になったんですね!
感想を知らせていただいてうれしいです。
「いろいろと思うところがあって、こうしている」というのを
明かさないと決心させている何かがあるのだろうな、と
そんなことをずっと考えています。
映画の余韻というか影響として。
ビルのご紹介記事(13年5月30日)のコメント欄にも、
同様のご感想を貼り付けさせていただいています。
投稿情報: Calvina | 2013/06/25 07:59