「芸術家として永続的に仕事をするということは、
本当に大変なことよね。 続けることが大変。
誇りと希望を持ち続けるということ、これが
なかなか難しいじゃない?」と、仕事でご一緒した方がボソリと。
そう。打ち上げ花火的な一発だけのヒットではないものは
意外に少ないですもんね。
いつも太陽のように明るく振舞っているこの女性は、
日本で言う還暦を迎えてなおバリッバリの現役。
「還暦」という言葉はまったく似合いません。
学校で教えながら、自らも写真家として一線で活躍してこられました。
国情が異なるため、日本との単純な比較は難しいのですが、
その世代で子育てとの両立も果たしておられることが珍しいことでは
ないことも、私にはまぶしく感じられます。
「難しいのよね。 続けること、そしてバランスをとることは」と
ボソリとつぶやいた彼女の顔に、ほんの一瞬だけ影が差したのを、
私は見逃しませんでしたし、これから先も、その影を忘れることは
できないと思います。
華やかな世界に身を置いている人たちだからこそ、
なおさらその影に気づいて考えさせられることが多くあります。
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