「クリーニング店」ではなく「ランドリー」。
個人の職人技で、固定のお客さんをつかんでいるような店は
本当に少なくなり、次の世代で継ぐという人も
もうほとんどいないのではないでしょうか。
近くの商店街の中に、偶然なのか何なのか、何軒も
このようなランドリーが点在しているのです。
そのうちの一軒に初めて急ぎの服を持って行きましたら・・・
重たそうな業務用のアイロンを操っていたお爺さんが
自らお出ましになり、「あのね、明日からしばらく
お休みするのよ。 え?急ぎ?
それじゃあ今晩までに仕上げてあげるから取りに来てよ」と。
「えーっと、今晩いただきに来るとしたら、夜中近くになるので
難しいです」と返すと、
「んー、それじゃね、この裏の秘密の場所を教えるからさ、
そこに置いておけば自分で持って帰れるよね。そうしようよ」と。
かくして、夜中に秘密の場所でブツを受け取り、帰宅したのでした。
肝心のクリーニングの仕上がりも良く、ケミカルな臭さも感じず、
とても気持ちの良い対応で、良い店を一つ開拓したなあと思います。
夏の間は自宅で洗濯・アイロンを済ませることができる服が
ほとんどでしたが、これからウール系のものなどには、
腕の立つプロにお願いすることも出てくることでしょう。