電車の中でお見かけした女性。 40歳代でしょうか。
しっかりしたカシミヤのコートを、きちんと、つまり
折り目正しく通勤着として使いこなしている方は
最近では本当に珍しいですよね。 目が吸い寄せられました。
私自身は、グレイ(それもまさにネズミ色のような暗めの灰色)は
なかなか難しい色だと敬遠しがちなのですが、この人は、
オペラピンク色の地に色とりどりのアラベスク模様が入った
大判のウールのスカーフをわざと広げ気味にして首から肩を
覆っておられたので、全体にとても明るく元気の良い印象でした。
電車に乗ってきてすぐにはずされましたが、手に丸めて
持っておられた表革の手袋が、これまたオペラピンク色でした。
ちなみに、お医者さんが往診時に持つようなバッグを
縮小したような手提げかばんは、ウグイス色にグレイを
落としたような色。 これも一つ間違うと暗くなりそうな
ところですが、パテントレザーなので、その光沢が
全体の印象をこれまた明るい方へと引っ張っているのでした。
ダウンコート系が全盛で、そちらにどうしても引きずり込まれ
がちですが、私が好きで憧れるのは、こういうおしゃれです。
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