夜道で見つけた落としもの。
自分のものを落としたことは何度かあっても、それが
交番(警察)を通して帰ってきたことは一度も無い人生、
また、交番に届けなくてはならないような人さまの所有物を
拾うことはほとんど無い人生だったので、社会科勉強も
兼ねて、交番に届けました。
奥から登場したお巡りさんが開口一番に私に尋ねられたのは
「持ち主にこれが届いた場合、あなたはお礼を受ける権利を
どうしますか?もらいますか?それとも、権利を放棄しますか」
という質問でした。
お礼を期待して届け出たわけではなくても、ちょっとビックリ。
「放棄します。」と答えると「では、書類にサインを。」と。
ふーん。中身の確認や詳しい事情の聴取の前に、こうなのね。
次に「正式な書類を作るには、しばらく時間がかかりますが
これを放棄しますか?」という質問。
「しばらくって、どれくらいでしょうか?」
「5分から10分ほどです。」
何の手続きがどう進むのか確認したかった私は
「それでは待ちます。こちらの連絡先(住所)を残す、と
いうことは、落とし物が無事に持ち主へ届いた(戻った)際に
「届きました」というお知らせをしていただけるのですか?」
と尋ねました。
「落とし物の中にクレジットカードが含まれているため、
たぶん無事に届くとは思いますが。」と注意深く言葉を
選ばれてはいましたが、答えはNOなのでした。
書類の写しを手渡されて交番を出ました。
なかなか興味深い社会科勉強になりました。
拾ったのがぶ厚い札束だったら、最初の対応から違ったのかしらね。