Calvina's Corner

ミズ・アマビエ。 Ms. Amabie

電車の中で、目が釘付けになった女性。

体格がすこぶる良く、青緑色の無地のワンピースだけでも
（面積の問題もあるから）ボーンとインパクトがありました。

その上、長い髪を不思議な青緑と薄茶が混ざった色に染めて、
ブラシも通っていないまま、真ん中から分けてたらしています。

（眉毛ではなく）アイラインが２センチ幅くらい太い黒色で、
書道みたいにシュルッと最後をはねています。

そして！アイシャドウが蛍光黄緑色でした！まぶた全体に！

何かの舞台衣装やメイクでも、これより薄いのがたくさんあるでしょう。
いやあ、何をなさっている方だったのでしょうかね。忘れられません。
妙齢だったし、勝手にミズ・アマビエと名付けて心に刻みます。

赤と白。 Red & White

白髪のボブカット。

真っ赤な麻の長袖シャツはゆったりしたシルエット。

白、と言っても、ミルクを落としたような柔らかい白の
幅広パンツは、9分丈で足首がのぞいています。
裾が不規則に切れており、身体の動きに合わせて
ひらひらと軽やかに表情を変えていました。

日本人でも、こんなおしゃれな人が出て来ました。めでたいっ。

美術館の前でお見かけしたのでした。
展覧会会場では、おしゃれな人を見かける確率が高いですね。

秋のスーツ。 Dark suit

昨日、公共の乗り物の中で、至近距離にまとめて３人も
ダークスーツを着ている若い男性たちを見かけました。
ごくごくオーソドックスな形で、細身のパンツには
きちんとセンタープレスが入っています。

いずれも、中にはシンプルな綿のTシャツ（各々、白、
ライトグレー、ライトブルーの無地）、足元は、
まるで示し合わせたようにみんな癖のないスニーカー。
ちなみに、３人は知り合いでも同僚でもなく、赤の他人です。

今、こういうスタイルが流行しているのかしらね。
9月に入って、職場などで何かの行事や約束事があるのかしら。

まだまだ暑い日が続くなか、私はあまり‘先取り’のおしゃれには
手が出せませんが、人さまの服装からも「あぁ、秋が近づいてきたな」
と実感することが増えてきました。
寒暖の差から身体を守るために、軽い上着もスタンバイさせます。

日傘おじさん。Men with parasols

50歳代かな、というおじさま（たぶんサラリーマン）が、
黒地に白いピンドットの折り畳み式日傘をさして歩いて
おられるのを見かけました。
日傘の縁には、ぐるりと約１cm幅の白いレーステープが！

奥さんかお嬢さん、あるいは会社の部下の女性から
急いで借りたのでしょうか。

「もう見てくれを気にしている場合じゃないんだよ！」と
全身で叫んでいるような姿でした。ホント、笑えません。

男性用の日傘は、もっともっとお洒落に進化してゆく予感が。
それに引きずられて、おそらく女性用のほうもさらに進化するでしょう。
気候の変化に追いつけ、追い越せ、と応援したい気分。

開襟ブラウス。 Open-collared blouse

　サーモンピンクが褪せたような優しい色。
　麻に中国の手刺繍。 若者が通うアメリカ系の
　古着屋さんで見つけたもので、ボタン糸が
　弱っていたのを除くと、デッドストック並みの
　良好なコンディション。価格もお手頃でした。

白いボトムと合うかなあ、と思いながら幾日も眺めていたら、
今日、路上で見かけた女性がこの色のノースリーブの麻シャツに
白いパンツという組み合わせで歩いてくるのに遭遇しました。
シャツ襟で刺繍はありませんでしたが、私のシミュレーションと
よく似たコーディネートでした。ボロボロのジーンズにも合うかしら・・・。

右足と左足で。 Pedicure

ゴム草履の形の黒い革サンダルを履いていた知人。

右足の爪は、茶がかった暗赤色のペディキュア。
左足の爪は、深緑色のペディキュア。
どちらにも玉虫のような黒い艶のベールがかかっています。
ラメ系ではないところに彼女のセンス良さが出ていました。

「いろいろなデコレーションが花盛りだけれど、
こんな塗り分けなら私にもできるかな、と思って」と。

日々をより楽しく変えていこうとするアイディアは、いつだって無限大ですね。

チェックの人。 Checked mask and umbrella

蒸し暑くなってきたので、手作りの布マスクを使う人が増えてきました。
ウイルスが軽く透過するものを、こんなに蒸し暑くても、無理矢理
着けていなければならないのか、それはいつまでか、と思う場面もあります。

年配の男性（おそらく70歳を越えておられると思いました）とすれ違いざまに
チラリとそのマスクを観ると、アイボリーホワイトの地に控えめなチェック柄
（グレイとブルーが3㎝間隔くらいに細く入っているハンカチのような布で
できていました。上等のハンカチーフリネンだったのかもしれません。

これだけでもお洒落なのに、手に握りしめておられる長傘が・・・
真っ赤なタータンチェック柄。女性なら時々使っている人を見かけますが
男性で年配ですと、なかなか見かけない色柄です。

でも、口元と手元のチェックがうまく呼応して素敵でした。
この二つに気を取られて、何を着ておられたか、まったく記憶がありません。

まとめ髪。 Hair tie

　どんなに作り込んでいても、このご時世、
　長い髪をおろしている人に清潔な印象を
　持つことは、なかなか難しいと思います。
　ショートにする勇気がない私は、元から
　無造作に結ぶだけで終わっていますが。

「このご時世」で、もう一つ気がついたのですが、
人が多い場所で`歩きたばこ’を見かけることが
ほぼなくなりました。理由はもちろんマスク、ですね。

男物のパンツ。 Men's

お洒落本や料理本の購入者が増えているようです。
蟄居のオトモ、ということでしょうか。気持ち、わかるわぁ。

大型連休の間に、ネットで男物のワークパンツを探しました。
家にいる時間が長いので、この間に、以前から気になっていた
太いシルエットの男物のパンツを履く練習をしてみたい、と
思ったのです。

これまでにも、好きでゲットした男物のパンツが何本かありますが、
基本は細目のストレートでした。

糸や織りがサラリとしていて、ガバッと大きなワークパンツ系を
ベルトで押さえて履けば、夏も涼しいかな、という考えもありました。
サルエルっぽくなり、お尻から腿にかけて布地が肌に貼りつかないので。

メジャーで何度も手持ちのパンツを測り、売り手が表示している
サイズと見比べて、説明をしっかり読んで・・・
これで「結果、失敗」したとしても後悔しないお値段かどうかも
検討しましたよ、もちろん。

　写真の白は綿麻。女性向けに作られた
　デッドストック。
　Lサイズを越えるくらいの大きさ。
　なんと、600円でおつりが！
　送料のほうが高かった！
　紺は、薄手のチノで男物。もう少し履いたら、
　自分で濃紺に染め直そうと思っています。

皆川さん、耀司さん、マーガレット・ハウエルさん。 Mina, Yoji, and MHL

友人に教えてもらったマーガレット・ハウエルさんの50周年記念動画。
10分ほどの情報の中に、彼女自身の思っていることや審美眼が
凝縮されていて、とても素適なので、何度も観ています。

ハウエルさん自身がこの制作に係わっておられるということを知り、
「あぁ、センスの良い人というのは、何を表現方法に使っても、
やはり魅力ある発信ができるんだなぁ」と思い知らされるのでした。

風や波、野の草などが動く様子だけでもアートです。
自身が話す様子や表情ををいっさい映さずに声だけ残しているのも
とても良い作戦だなあ、と思いました。
（記念で発売された海島綿のシャツも、スゴイの一言！実物が観たい！）

昨秋、東京で開催された皆川明さんの展覧会会場で観た動画表現、
それから、未だ観るチャンスが無い山本耀司さんのドキュメンタリー
番組（昨春、NHKBSで放映され、その後、米独国際賞
（ドキュメンタリー部門）、ニューヨーク・フェスティバルの
ドキュメンタリー部門（Biography/Profiles）金賞を受賞した作品。
地上波再放送を熱望）などなど、また何度も観たいもの、
これからぜひ観たいものがたくさんあります。

・・・でも、動画ばっかり観るのは疲れます・・・
仕事でもパソコンを使うからなのか、加齢のせいなのか、わかりませんが。
つかず離れずという距離感を保ちながら、良いものにたくさん出会いたい
今日この頃。 オススメのものがあれば、ぜひお教えください。