84年創立のユニバーサル・バレエ。
当時は、ジュリア・ムーンという
知的で素晴らしい表現を持ち味にした女性ダンサーが
このカンパニーの核として活躍していました。
ダンサーとしてだけではなく、一人の女性としても、
肩に力の入らないたおやかさを醸し出していて、
私の憧れの人だったのです。
欧米でバレエに関する資料・文献を趣味で買い集めたりしている、
と、何かで読んだ記憶があります。
現在は、彼女は引退して牽引役に回り、
約60名(14ヶ国)の若い団員が活躍中です。
8月末から、いよいよ来日公演が始まります。
ジュリア・ムーンの十八番であった「ジゼル」と
韓国の民話をオリジナルのバレエに仕立てた「沈清」(シムチョン)の
2本を携え、若いプリマ、ファン・ヘミンと相手役のオム・ジョエンらが
張り切って公演準備中です。
アジアで最も早く深く欧米の文化を吸収し、
それを消化しきっている、と日本人は思い込みがちですが、
現在アジア各地のダンス界では、
教育システムも含めて、大変にレベルが上がっており、
多くの優秀なプロを、欧米に送り出している現状があります。
また、自国に素晴らしい国立・公立の劇場とカンパニーを
持ち、きっちり運営もなされているのです。
たくさんのダンス・ファンに、今回の日本公演をご覧いただければ
うれしいと思います。
韓国のドラマや映画にご興味のある方も、情けの深さ、
穏やかに見える表現の奥底に太く通る芯のようなものを、
見つけにお出かけください。
※都内コンサートホールその他で無料配布されている
情報誌「TICKET CLASSIC 8月号」(株式会社クラシック・ジャパン)に
同バレエ団来日公演のご紹介を致しました。
今月20日から、チケットの発売が開始されました。
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