満5年が、「あの日」から経過しました。
今日は、何をするにもずっと「あの日」を思い出しては
何も手につかないような気がしていました。
一機目がビルに突っ込んだ時、
テレビでニュースを見ている父が、
隣室で遅い夕食をとっている私を呼んで
「行ったことあるでしょ、NYのワールド・トレード・センター」と
ボソリと言いました。
最初は、(犠牲になられた方には失礼なのですが)
父がテレビドラマを見ていると思いました。
そうではない、と理解した途端に、
二機目が突っ込みました。
それから、何時間も、テレビのニュースを、
身を硬くしながら見続けました。
そうしながら、(これまた不謹慎極まりないのですが)
「この出来事は、そう遠くない将来、書籍や映画になるな」と
確信していました。
あれからずーっと、
どこへどのような旅をする時にも、どこに住んでいても、
頭のどこかで、世界というものの難しさ、
平和というもののつかみどころの無さを、
何度も頭のどこかで繰り返し考えているような気がします。
私は、私たちは、「良きもの」に向かって、少しは前進しているのでしょうか。