漆(うるし)に、白いものがあるということを、
この本を偶然に書店で手にするまで、
まったく知りませんでした。
本の中の写真で、白い漆をかけたそば猪口を、じーっと観察。
温かくひなびた、しぃんと静まりかえった、
三谷龍二さんの審美眼と暮らしぶりが、
この中にすべて凝縮されているような気がしてしまいました。
薄いコンパクトな本ですが、細かな神経をはらって創られた、
美しい作品です。
読む人が、読む度に、好きな言葉を見つけて、噛みしめられる本。
「心地よさには、節度と解放のバランスが大切なのだ。
暮らしを整えることの心地よさとともに、
暮らしには、気楽でゆるい感じも、大切なのだと思う。」
お住まいも、書かれるものも、木工作品も、絵画作品も、
そして、ホームページも、大事にこっそり観ています。
『木の匙』 三谷龍二
新潮社 2005年10月発行
1600円(税別)
※三谷さんのサイトはこちら↓↓↓から
http://www.mitaniryuji.com/
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