私にとってのクリスマスは、
目に見えないプレゼントをたくさんもらった日を、
思い出して、心が震える時でもあります。
ドイツの森の中にある小屋で、薪ストーブで丹精こめて準備していただいた
クリスマスのディナー。霧の中の腹ごなしの散歩。そしてデザート。
ロンドンのウエストエンドで、どこもかしこも店が閉まっているなかを
まるでホームレスのようにさまようはめになった夜。
ホテルのロビーで、ボーイさんが銀の盆に用意してくれた
クリスマス特別サービスのシャンペンが、身に染み渡ったのでした。
今年は、まだ観る機会がなかった舞台、そして、
気のおけないフランス風ご飯を、プレゼントとしていただきました。
恵まれている時も、そうでない時も、いつもクリスマスの当日に感じるのは、
人々の孤独や不幸が、こんなにも浮き彫りになる日も、他に無いだろうな、
ということです。
キリスト教をはじめとする宗教に、関心の無い方や、
別の宗教を信じる方、紛争や災害、病その他の理由から、
クリスマスに親近感を感じない、感じる余裕も無い、という人もおられます。
最近は、クリスマスカードでも、「Season's Greetings」(季節のご挨拶)という意味の
文言が入っているものの方が、無難で重宝だったりしますから。。
私の心の中の奥に閉じ込めている孤独、ほころび、痛みを、感じるセンサー、
その感度が鈍っていないかどうか、もう一度思い返してみる日、
また、他の人のことにも広く思いを馳せる日、
それが、私のクリスマスなのだと思います。
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