昨年オープンした、手作りのものを扱うお店に
やっと、やっと、お邪魔する機会ができました。
優しい笑顔で迎えてくださったお店の女性は、
「今日は、天気が良いように見えますが、風は冷たかったでしょうね」と
白い蕎麦猪口の形の器に、丁寧にお茶を注ぎいれてくださいました。
お話を交わすうちに、こぎん刺しの作品をこのお店に出している方で、
週に2回ほど店番もしておられる、と知りました。
(お客さまが途絶える時には、お店で針も動かしておられるようです。)
ティーコゼーは、赤地に白糸で、ほぼ全体にみっちりと針が入っている力作。
縦も横も、たっぷりした大きさで、急須でも紅茶用のポットでも、
いろいろなものがすっぽり隠れてしまいそう。
綿もたくさん使ってあるため、保温もばっちりです。
テーブルセンターは、麻色そのままの地に、オレンジ色で控えめに、
クロスステッチ風の小さな模様を、飛び飛びに散らしたもの。
コースターは、20センチ角四方くらいある、おっとりしたサイズ。
麻布の端切れなどを中心に、はぎ合わせたものを、袋縫いにして、
綴じるところ(布の耳がこの部分に出るように工夫)だけ、
わざとグシ縫いのステッチを3本走らせてあります。
一つとして同じものが無いのに、サイズと色味を揃えてあるので、
心地良く調和しています。
弘前を中心に、厳しい気候の中から生まれたという、こぎん刺し。
今の人たちの生活に合わせて、さらに進化し続けています。
「恥ずかしいから、自分が(店に置いている売り物の)作者だってことは、
お客様にはあまりお話しないんですよ。。
今日は、つい、口が滑ってしまいました」
布小物以外にも、木工、皮細工、手漉きの紙、陶磁器、ガラス器、
彫金、織物などなど、様々な作品が並んでいる、居心地の良い空間でした。
http://hinata-note.com/
←←←写真は、入り口の控えめな案内。
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