“中世妖精物語”という副題が付いている舞台作品。
ダンスの範疇に入るのか入らないのか、よくわからないけれども、
人間が太古の昔から変わらずに持ち続けている良いところも悪いところも
もう全部が舞台上に吐き出されているような印象が押し寄せ、
生身の肌も血液も息も、もう何もかもが力強く訴えかけてきました。
裸で誇り高く踊る美しいダンサーを観ながら、
年末の紅白歌合戦で問題になった、裸体にそっくりな着ぐるみとの
次元の差を感じてしまいました。
作者、ヤン・ファーブルは、58年アントワープ(ベルギー)生まれ。
インスタレーションや詩作など、その表現方法は多岐にわたり、
一つ一つが着実に高い評価を得ています。
まだまだ変容を重ねてゆくアーティストですね。
原題: Je sis sang
世界初演: 2001年(アヴィニョン・フェスティバル)
所見: 2007年2月16日 彩の国さいたま芸術劇場大ホール
※写真が少し観たい人は、こちら↓↓↓から
http://www.saf.or.jp/p_calendar/geijyutu/2007/d0216.html