家柄に縛られ、なかなか思うような生き方・結婚ができなかった女性。
あの素晴らしい湖水のかたわらの丘陵地に住み、
その愛した場所を長く保存されるよう、国に財産として残した人、
というのが、私の長く抱いてきたベアトリックス像です。
「ピーター・ラビットの作者ね」ということはわかっているのですが。
幼い頃に、予備知識を得る前に彼女の絵本をたくさん読んでいれば、
もう少しその人物像は別物になっていたのかもしれません。
今回日本で公開されたこの作品を観終えても
最初に私の中で結んだ像はゆるぎませんでした。
そのことよりも、社会的な慣習や世間の常識を打ち破り、
自身の信念と品格を保ちながら、不自由無く生きてゆくには、
それ相応の財力が必要不可欠だのだ、それは今も変わりない、
ということのほうが、改めて強く私に迫ってきました。
一昔半ほど前に訪れたかの地を、
また近いうちにゆっくりと歩きたい。
それも、一人きりで。
(←←←青い上着なしのピーターも好き。)
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