この秋、黒がまた多くの人たちに支持されているようですね。
コム・デ・ギャルソンやワイズがパリで黒い旋風を巻き起こしたのが
つい最近のような気がしますが。
今朝、素敵な人をバスの中で見かけました。
黒髪の短いボブ。 化粧っけはなく、マニキュアや指輪も無し。
50歳前後のワーキング・ウーマンです。
海島綿の柔らかいポロシャツ。黒。
洗いざらしているので、その黒色はこなれています。
飾りは無し。ただし、襟を上手に立てています。
おそらく、襟部分だけうっすらと糊をかけているのでしょう。
麻の普通丈スカート。黒。
縦にところどころ細いピンタックがひっそりと入っています。
素足にメリー・ジェーン。黒。
女の子のクラシックな‘よそいき靴’に似た形ですが、
彼女のは少しつま先がとんがって、甲にかかる帯と金具は太目でがっちり。
提げているのは、使い込んだ上等の革のブリーフケース。
横から見た面はかなり大きいのですが、巾が3cmくらいしかない薄いもの。
ラピスラズリのブルーです!
(これも黒だったら、全体に印象がべったり重くなるところです。さすが。)
そして・・・座席に膝を揃えて腰をかけ、
ブリーフケースを臨時の机のように平らに据えて、
その上で朝刊を静かに読み始めたのでした。
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