ブログで知り合った方が、
お奨めくださった本、
『料理研究家のつくりかた』。
著者は、平野由希子さん。
あの、重いカラフルなお鍋、ル・クルーゼが大好きで、
たびたびお使いになることでも有名な方です。
料理のレシピ自体や本作りに関する能力だけではなくて、
この人の場合、文才にも恵まれているみたいです。
他に似たタイプの同業者がいないことが、これから強味になっていきますかね。
料理家が、細かく料理について頭の中で日頃考えていること、
問題視している点、レシピを組み立てる過程、
自分の仕事のポリシー等を、こと細かく文章でひたひたと綴っているのです。
ごく率直に、飾り気無く。
売れる顔やプロフィールで売り上げを伸ばそうとゴリ押しする本が多い中で、
それらを意識的に避けたつくりになっているところにも、好感を持ちました。
直感型ではなく、思索最重視型というわけでもなく、
自然に(と、傍からは)見える、才能とセンスと思考の好バランス。
これまでに無かったタイプの料理本です。
あっと・・・(おまけ程度には)レシピも付いておりますので、念のため。
●『料理研究家のつくりかた』 平野由希子・著
ISBN 978-4-86191-279-5
2007年6月初版第一刷 白夜書房 1,700円+税
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