最近、何かと話題になっている、
ヨーガン レールさん(デザイナー)の会社の社員食堂。
完全なベジタリアン・メニュー(ただし、乳製品・卵は使用)です。
もともとテキスタイル・デザイナーだったヨーガンさんが
日本にお住まいになり、天然素材を大切にした服づくりへ。
今では、服の他に、装身具やバッグ、靴、生活道具などにも、
幅広い創作活動を展開中です。
現在は、ひと月の三分の一が沖縄、残りが東京、という生活とか。
このヨーガンさんの社食の一年間のメニューを
細かく記録したコンパクトな本が出ました。
入手をとても楽しみにしていたものです。
写真も文字も小さいので、「これから老眼が始まったら読めなくなるかも」
(最近、こんな本や雑誌が多々。こまごましたレイアウトは
流行のスタイルなんでしょうか・・・)とは思いましたが、
おおまかな作り方も含めての記録を、淡々と一年間分綴ったもので、
じーっとかみ締めながら、時間をかけて消化し、
自分の暮らしの中でも参考にできそうです。
どうしてもここで書いておきたいのは、
この本の著者は、大橋歩さんなどのお仕事の手伝いから
大きく羽ばたかれて、人気スタイリストとしてご活躍の
高橋みどりさん(最近は自著・共著も多数)ということになっていますが、
ここでの本当の主役は、この社食を任され、(パートを別にすると)
一人で仕切っておられる、佐藤雅子さんという女性だ、ということ。
その根っこには、もちろんヨーガンさん自身の、
揺るぎのない、でも力み(りきみ)もない、食に対する考え方があります。
食べる。 このプリミティブで必要不可欠なことを
日々大切にきっかりと楽しむ、ということはどういうことなのか。
佐藤雅子さんの誠実な仕事を通して、教えられるような気がします。
●『ヨーガン レールの社員食堂』
ISBN 978-4-569-69554-9
PHP 1,600円+税
※当ブログ右側「カルビーナの本棚」にもご紹介済みです。
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