自分の経験からも、様々なタイプの感動があり、
その時の自分のコンディションによっても
素晴らしいものに出会った瞬間に
内部で何がどうなっているのかをどう捕らえるかは
毎回けっして同じではないよなあ、と。
一般に言う「心の琴線に触れる」という表現に
まさにピッタリシックリくる感動もあるはずです。
でも、以下のような文章に触れると、
まだまだ大きな素晴らしいものと対峙していない自分を感じますね。
ここまでダイナミックに「やられて」みたいもんです。
「・・・すぐれた芸術作品には、どこか、人の心を傷つけるところがある。
(中略)その瞬間に、何かが自分の奥深くまで入り込んで来たような
気がする。ああ、やられたと思う。その時の感覚が何時(いつ)までも残り、
脳の中で、何らかのプロセスが進行しているのが感じられる。
その過程で、世界について、今まで気づかなかったことに気づかされる。
優れた芸術は、そのような形で、私たちの心を傷つけるのである。」
●『脳と仮想』 茂木健一郎・著
ISBN:978-4-10-129952-5
新潮文庫 438円+税
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