8月のデンマーク。
北欧の夏は、簡単に言えば、私たちの初夏どまりで
湿気もずっと少なく、日差しが少しくらい強くても
まったく気になりません。
現地の人に言わせれば、「随分昔に比べると暑くなっている」
ということですが、私の身体には、あまりに過ごしやすく感じられるので、
これを一度経験してしまうと日本の酷暑が身にこたえます。
苺やその他のベリー類が、食料品売り場にもたくさん並び、
身近な木にも、こぼれるように実っているところが見られます。
これは、ローズヒップの仲間で、
海岸沿いに自生している「hyben」(ヒーベン)。
ローズヒップってことは・・・種をいちいちはずすのが大変そうだけれど
ジャムにしたりお茶にしたりできるってことなのかしらん。
そこらに生えているから、「無農薬で材料費タダ」の食材?
たしか、ビタミン類もたっぷりのはず。
それとも、品種によっては、食材として使えないものもあるってことかしらん。
薔薇の系列ですから、ご覧のように花も素敵ですよね。
先日見つけた婦人雑誌の特集では、
この実を上手につないだ、それは可愛いネックレスが
紹介されていました。
もうひとつ、北欧の夏を象徴するものとして、白い小さな花、
エルダーフラワー(西洋にわとこ)を挙げたいと思います。
ジューン・ブライドの披露宴あたりから夏いっぱい、
様々な場面で、みんなこの爽やかな冷たい飲み物を好んでとります。
淡い黄緑色を更に薄めたような不思議な色。
このところの温暖化で随分ジュースの購買量も増えているのだとか。
このジュースには、濃縮タイプと
そのまま飲めるものがあります。
日本では、英国から輸入された濃縮タイプが
比較的入手しやすいでしょうか。
(「コーディアル」と表示されていることが多いようです。)
このエルダーフラワー、シロップを氷菓子にしたり、
アクアヴィットという強い蒸留酒から苺ジャムまで様々な食材の風味付けに
使われたり、と、バリエーションも出番も増えているようで、
個人的にはこれから先が楽しみです。
「海外スクラップ08」には、デンマーク・フュン島で栽培された
エルダーフラワーの風味を加えた、数量限定生産のビールをご紹介しています。
あまりにも厳しい日本の蒸し暑さにやられて、
「晩夏」という奥行きのある素敵な単語を
ここしばらく忘れていたような気がします。
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