木々に囲まれて、思索にふける、
あるいは、創作活動に打ち込む。
隠れ家にこもって、静かに骨休めをする。
誰にも会うことなしに。
そんな時間を持ちたいと思っている人も多いと思います。
『林の中の小さな図書館』。
約1万3千冊の山岳図書、近隣の山々の油絵がおさめられた
真っ白い静かな空間。昔の学校を思わせる懐かしい趣の建物です。
蔵書は着々と増えていて、3万冊くらいまで成長させる計画だとか。
知人からの紹介で、先日取材に行きました。
大分県竹田市直入(なおいり)というところにあります。
ここからそう遠くない所に、湯布院(由布院)という有名な観光地があり、
いつもにぎわっていますが、こちらはまさに隠れ家のような場所です。
B&B形式で安く寝泊りできる、キチネットと小さな書斎付きの
独立した部屋が、図書館の脇に6棟だけ用意してあります。
近くには温泉が湧いているので、10分ほど歩けば
無料あるいは安価で、いくつもの湯を楽しむこともできます。
(昼と夜の食事、バスタブ・シャワーは、お部屋にはついていません。)
今春オープンして、現在は口コミで利用者が増えている真っ最中。
リタイア世代の利用が多いようですが
「本当は、働き盛りの若い世代に、もっと利用してもらいたい」
というのが、宿の関係者の希望です。
特別何もない所で、豊かな気もちで‘ただ静かに長期滞在する’というのは
これまで日本では、ごく一部の人たちだけの楽しみだったのでしょう。
しかも、これまではかなりの額を費やすしか選択肢がなかったと思います。
これからです。これから。
(ちなみに、ここではお一人さま3,800円から泊まることができます。)
文学者の池内紀さんも、ここを応援しておられるようですねぇ。
ドイツと似ている炭酸の湯が出ることから、この地とご縁があったようです。
個人的には、この宿があんまり有名にならないで欲しい、という気持ちも。
まだ泊まったことも無いくせに、ここは私の文句なしの「とっておき」になりました。
※「B&B長湯(ながゆ) 長期滞在施設と林の中の小さな図書館」
http://daimarubb.com/
(図書館だけの利用も可。入り口に止めつけられた
ちっちゃな赤い箱に100円入れればOKです。)
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