夕方の地下街で、変てこりんな格好の男性を見ました。
ものすごく理解に苦しむ反面、一度見たら忘れられない衝撃が。
小柄で痩せ型。鳥打帽とベレーを足して2で割ったような帽子。
鼻の下に、エルキュール・ポワロのような、先がカールしたヒゲ。
日本人・・・少なくとも、東洋系の方だったと思います。
リュックをしょっているので両手は空いていますが、
その両手で、手縫いとおぼしきよれよれの布カバーをかけた文庫本を
大仰に広げて、熱心に読みながら、人ごみの中をけっこうなスピードで
歩き去ってゆきました。
年齢も、職業も、いくら考えても当たりそうにない感じ。
何者なんだろう・・・。
世の人たちに、ちょっとしたおもしろいものを見せてくれている、
という点では、評価できるかもしれません。
その人の周辺だけが日常と切り離された物語のようでした。
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