小学校で文部省唱歌を習った時のことを
「文語がわからなくて、ほとんど呪文みたいだったよね」と
友人と話したことを思い出しました。
「秋の虫がいろいろ出てくる歌、あったでしょ。
あれがね、ずーっと不思議だったんだよ。
だって、「あーきのよながをなきとおす、
あーおもしろい、むしのこえ」でしょ? (※)
「あーおもしろい」を、ずーっと大きくなるまで
私は「青も白い」って思ってたのよ。
だって、アクセントが「あ」と「お」に付くんだもん。
「おもしろい」なんだ、って気がついた時のショックは
相当なもんだったよ」って。
ははははっ。でも、こんな勘違いを、たくさんしそうな文部省唱歌でした。
窓の外では、本当の秋の虫たちが鳴いています。
その声からは、暗がりや、月明かりや、湿り気を含んだ空気や
その他のいろいろなものを、家の中に居ながらにして感じることができます。
※秋の夜長を鳴き通す、ああ、おもしろい蟲のこゑ。 (曲の題名:『蟲のこゑ』)
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