ファンが多い伊藤まさこさん。
数年来、素敵な仕事が多い人だなあ、ということで、
いろいろな本(著書や、スタイリストとして参加された本など)を
チェックしてきました。
今秋も、9月に出たこの本を入手し、
あちこちに出ている書評にも
目を通しているところ。賛否両論です。
「伊藤さんがブログを書いたらこんな具合?」って感じ。
小さい本なのに、写真と文字は極小で余白がいっぱい。
この本を手にとった第二の理由は、
私の知人(陶芸家)の作品が、伊藤さんの日常生活の中で
普通に使われている様子を、少しでも多く写真で見たかったからです。
ファンは、明らかに「以前よりも進化した仕事」を
伊藤さんに期待していますが、そのことがどれほど難しいかを
このコンパクトな本をめくりながら考えてしまいます。
ご本人の生活の根本や興味の向く先は、少しも変わらない、
あるいは、変わっていたとしても、その変わり方は
ごく自然だったり理由があったりするのでしょうし、
私の暮らしのヒントになりそうなものも盛り込まれていましたよ。
目の付け所は、やはり他の人には真似のできないものもあります。
ただ、やはりそれ以上のものを、みんな期待しているようです。
いまこのように「MEMOの集積、のようなもの」を表に出す、ってことは、
「これまでの仕事(著書)も、ひょっとしたらMEMO程度だったものを
‘誰か見えない人が’うまく編んで創りあげていたのかな」と
裏読みされてしまう危険も覚悟する、ってことです。
ま、もともとのお仕事が「書く人」ではないんですけれどねぇ。
暮らしのことに関する本がお好きな方は、
本屋さんの店先で、あるいは図書館で、一度手にとってみてください。
※『まいにち、まいにち、』 伊藤まさこ・著
PHP研究所 1,450円(税別) 2008年9月初版
ISBN:9784569701646