私の身辺でも、まさに様々なことが起こった年でした。
それでも、もっと遠くの高みから私の周辺を見やれば
「まだまだ平穏なうち」なのだと思います。
平穏に年を越せる幸運に感謝しなくては。
年の終わりに、最近読んだ本の中から、
心に残ったものを、ここに少しだけ書き留めておこうと思います。
皆さまもどうぞ良いお年を。
この一年間、当ブログをさまざまな形で支えていただき、
どうもありがとうございました。
「それにしても、どうして人間は
こういつまでも対立と抗争を繰り返すのだろう?
もちろん、それぞれの民族が生み育んだ固有の文化を
大事に思い、それを守ろうとするのは当然だが、
それなら、異なる他の文化に対しても
相当の理解と敬意を払って然るべきだろう。
いま私たち(人間)に最も必要とされるのは、
自分たちの文化や伝統を絶対視せずに、
相対化してみることができる眼ではないだろうか。
そして、私たちひとりひとりの生き方が
この地球の命運をいかようにも変えるのだという、
人間としての自負と、誇りをもつことだろう。
政治や軍事力に頼らない、小さな個々の生き方を
連ねることでしか、この状況を打開する術は無いようにみえる。」
(『武満徹 エッセイ選』の中の「希望」という作品より抜粋。
ちくま学芸文庫 08年9月初版)
生前の武満さんに会ったことがある知人が、
武満さんは年齢や立場の違う人にも隔てのない人だったと
話してくれたことがあります。
よいお年を!
投稿情報: xie2 | 2008/12/31 11:29
xie2さん!
メッセージどうもありがとうございました。
あの武満さんの宇宙人っぽい外見、お人柄、
そして残された素晴らしい仕事、
どれもが「特別」なんですよねぇ。
xie2さんも、良いお年をお迎えください!
投稿情報: calvina | 2008/12/31 16:26