「晴れ着」に身を包んで新年を祝っている、という人を
見かけることが稀になった、と思い始めてから、何年くらい経ったでしょうか。
今は、成人式くらいですね、街でたくさん見かけるのは。
幼い頃には、松の内に、着物にふわふわの白いショールをかけた
お姉さんたちを、大勢見た記憶が残っています。
あでやかな着物でなくとも、一目見て「晴れ着」「よそいき」とわかるような
そんなものを身に着けている人さえ、本当に少なくなったと思います。
あるいは、そういう人たちが立ち寄りそうな場所に
私がご縁が無い、というだけでしょうか。
このような厳しいご時世ですから、「ピカピカやゴージャス系は
かえってヤボッタイ」という気持ちも、みんなの心のどこかにあるのかも。
それでも、年初、祝い事、あるいは、誰かに敬意を表したい
という時などには、誰にもわからなくても、どこかにその気持ちを
盛り込んだ装いをしたいと思います。
先日、ジャケットの下に合わせているウールのTシャツの首元に
Tシャツと同系色の光る石をはめ込んだブローチをつけている人を見ました。
宝飾店が扱うような立派な冷ややかな印象のものではなく、
どこかに手作りのぬくもりが感じられるようなブローチでした。
無地のシルク・サテン地を針山のようにふんわりと仕立てて(たぶん綿も入れて)、
ビーズとラインストーンを上手に留めつけているように見えました。
(じろじろ観察できませんでしたが。)
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