ハード・カバーで5冊(ずっしり!)を一気に読んでから、
かなり時間が経ちました。 映画化は、とても楽しみにしていました。
謙さんも頑張ってプロモーションされていたみたいですし
途中に休憩(10分)が入るような大作映画(3時間22分!)は
久しぶりでしたし、ちょうど政権交代の後、JALの今後についてのニュースが
わらわらと湧いて出ている最中でもあり、お客さんも多かったようです。
長い長い小説のどこをどう表現したら、真髄がきちんと
一般に伝わるのだろうか、ということを、観る前に
何度も考え、想像していました。
この点で、評価が大きく分かれるだろうと思います。
配役は贅沢。ちらっと出るのが、ものすごくうまい人だったり。
毎度のことながら、原作者・山崎豊子さんの、
小説家としての勇気に向かい合う時、
自分のちっぽけさが身に沁みるばかりです。
文章表現がどうのこうの、という前に、難しいものに迫ろうと
どんどん分け入っていくその勇気。 命の危険もあるのでは。
誰にも真似のできないその姿勢そのものも、才能なのでしょうか。
主人公・恩地さんのモデルになった小倉さんが生きておられたら、
どのような感想を持たれたでしょうか。
「あくまでも小説は本当の話とは違いますから」と、さらりと流されるかな。
ご遺族や会社関係者たちも、それぞれ簡単には説明できない
深く重い心を抱えながら、ご覧になっているのでしょうか。
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