受験参考書をバスの中で広げていた美青年。
ショルダーバッグのポケットを探って出てきたのは・・・
キャンディーの小袋に見えました。
が、よく観ると、中身はキャンディーではなく氷砂糖でした。
細長い指で、小袋をとめていた輪ゴムをほどいて
小さな氷砂糖をひとかけら静かにつまみ出し、
口に入れて、じーっと目を閉じていました。
「年配の女性ならまだしも、若い男性で氷砂糖とは珍しいな」と
しばらく見とれていたのですが、
糖尿病の方たちが、低血糖を起こさないように
氷砂糖を常に持ち歩くことが多いのを思い出しました。
あの青年も、もしかしたら・・・
記憶の中の青年の横顔は、ますます美しくなってゆきます。
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