どひゃぁ。まったく縁遠い分野なもんで、
こういう理論は何度解説を読んでもわかりません。
が、意味がわからなくてもうれしいような気がします・・・。
根岸英一(ねぎし・えいいち)さんがテレビのインタビューで
「50年もやっていれば・・・正しい方法でやり続けていれば、
報われます」というような意味のことを話しておられました。
「正しい」かどうかがわからないから、苦しむ人が多いのに。
根岸さんが還暦を迎えた時に書いた文章の中に、次のような文言があるそうです。
「人生の目的は(略)、永遠の楽天主義で幸福を追求すること。
しかし科学における真理の追究と同じで、何が幸福で何が真理かは
誰にも分かっていない。 神のみぞ知る」
好対照の鈴木章(すずき・あきら)さんのほうは、もうお顔に
「ここまで上手に歳を重ねてきました」と書いてあるような好々爺。
私はこれだけでもうジンとしてきました。
根岸さんはアメリカへ渡られましたが、鈴木さんは2年の留学の後は
ずっと日本で研究に没頭されたということです。
二人の指導教官であったハーバート・ブラウン博士が生きておられたら
弟子たちの同時受賞に何とおっしゃったでしょうか。
人が人の中に蒔く種は、いつどのような形で花を咲かせ、実を結ぶか、
まったく予測がつきません。 でも、ごくたまに粋なものを見せてくれます。
そもそもブラウン博士はどんな環境でどう育った人なのか、
また、今回の二人の日本人受賞者の後に続く世代が、
充実した研究生活をおくっているのかどうかにも、
私の関心は広がってゆきます。
個人的には、アートの世界にも当てはまるのですが、
若くて困窮している才能をどれだけ早く、また数多く、
救い、世に送り出せるのか、ということを
権威ある賞であればあるほど、熟慮して欲しい、と考えています。
(10月9日 本人追記)
「肝心のコメントのところがウロ覚えで嫌だな」と思い、
実は何度も調べる努力をしていました。
やっと今朝ほど、NHKの『週間ニュース』でチェックできました。
根岸さんは、こう言っていました。
「正しく夢を追っていけば、50年も追っていけば、
その夢が実現する可能性はかなり高い」
やっぱり、この「正しく」のところが難しいです。
投稿情報: Calvina | 2010/10/09 10:28
理系の科学研究において正しい方法、とは比較的明解で単純な考え方だと思います。
しかしその上で実際には、研究予算や人員が必要ですし、その上に、直感や偶然や、それを逃がさない観察力、世界に向けていち早く発表する力、が必要です。
単なる失敗過程から偶然発見されることもあるようです。
地球上ではじめて最初に発見する喜びは、カエガタイ喜び、興奮のはずです。
投稿情報: Guinomi | 2010/10/10 16:31
テレビニュースで、北大先生の弟子の準教授がコメントしていました。人真似はするな、という教えは守っています、という様なことでした。
基礎研究においてはまあ原則なような事ですが。
某パソコンメーカーの理念もThink different ですね。
投稿情報: Guinomi | 2010/10/10 16:49
Guinomiさん
コメントありがとうございます。
私は理数系の回路が発達しないまま今日に至ってしまいましたが
書いてくださったことには「なるほどー」と共感できます。
また、「人真似では駄目」「重箱の隅をつつくような研究は駄目」というのは
何も理数系に限らず、どの人の生き方や学びにも
当てはめることができる注意事項のの一つではないかと思います。
投稿情報: Calvina | 2010/10/11 10:40