「2月に東京にご縁がある人は国立劇場小劇場で文楽を」と
皆にお薦めしているワタクシ。
先日、時間がフッと空いたので、ネットで席を確保して、
『義経千本桜』を観てきました。
(電話予約するなら、友の会のようなものに入っていないと少し不便です。
この点は改善を強く希望します。 特に若い世代を魅了したいのなら。)
この時期、たちの悪い風邪が流行っているからなのか、
はたまた、平均年齢が高いために、総じて体調管理が難しいからなのか、
出演予定者の休演が相次いでいるようですが、
私はもともと、どなたかの熱烈なファンだ、というわけでもない
(つまり、あんまり専門知識が無い)ので、何も問題なく良い気分で鑑賞できました。
開演直前、暗くなった客席に、すすーっと歌舞伎の某御曹司が
入って来られました・・・。
スーツ姿。 背筋がぴしりと伸びていて、カッコイイのなんの!
全体のプロポーションからすると、顔のボリュウムはやっぱり大きめですかね。
(そっちの方もしっかり観なくちゃなんないので、忙しかったのなんの!)
御曹司は、まばたきもせずに「お勉強」しておられるご様子。
それもそのはず、歌舞伎とはひと味異なる美しい絵巻物の世界を
文楽は凝縮した形で見せてくれますもんね。
それに、人形に魂が入り、操作によっては身体のどこにどう体重が乗り、
どうエネルギーがみなぎり、それがどう放出されているのか、ということまで
はっきりと見えるなんて。 「人の知恵と研鑽の具合によっては、
こんなことを意識的に創り出すことができる」ということが見えるなんて!
おばあさんになっても、さらに深く深く分け入って楽しめるような
趣味を見つけて、今のうちから自分の中に少しずつ種蒔きします。
ただ、こういうことって、他人とは条件が異なるし
簡単には共有することができないのかもしれませんなぁ。
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