映画の正式タイトルは、
『The Chronicles of Narnia: The Voyage of the Dawn Treader』
(邦題:『ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島』)。
慣れないシネコンへ行って、せっかくなので3Dで観ました。
字幕版で、オリジナル・キャストたちの声も堪能。
ディズニーは何故こんなに原作をいじるのでしょうかね。
三作目の今回が一番いじられ方が多いような気が・・・。
「ディズニーの作品として楽しめばいいや」と割り切らないと
どうも納得がいかない感じです。
単純な冒険活劇あるいはファンタジーとだけ
捕らえられるのは、いかにも残念。
宗教色は薄いほうが好まれる、ということですかね。
久しぶりに、瀬田貞二さんの訳本を読み返しながら、
私はこの平易で格調高く、美しい日本語に導かれて
このナルニアの世界を知ったのだな、と改めて思いました。
瀬田さんの訳には、読む度に新しい発見があります。
(誤訳が多いという指摘もあるようですが、
私はその道の研究者や評論家ではないので、
イイトコドリさせてもらうことにしていて、気にしません。
原作が小さい人向けに書かれた平易な作品の場合には
原語に挑戦することもありますが・・・。)
特に、ナルニアの瀬田訳を音に出して読む時、
なおさら日本語の美しさが浮かび上がる気がして、
単純な一語、一文に、涙が出そうになることもあります。
「いつかこんな風に日本語をあやつる人になりたい」と
毎回毎回望んでいる自分がいますが・・・
精進しているわけでもなく、相変わらず凡人のままです。
原題の中の"The Dawn Treader"
=「夜明けをひらくように東へ進む船」
=「朝びらき丸」という命名だけでも、
真似のできない仕事だなぁと思います。
この命名は、瀬田さん一人のアイディアかしら。
年代記の中の7作のうち、特に気にいっている2作は
未だディズニーの餌食になっていません。(苦笑)
地味な印象だからなのかも。
この先どうなるかなぁ、と複雑な気持ちで見守っています。
※ 映画の公式サイトはこちら↓↓↓から
http://movies.foxjapan.com/narnia3/
※ もっと写真や動画が見たかったら、こちら↓↓↓はどうでしょう。
http://www.imdb.com/title/tt0980970/
※ 瀬田訳は岩波書店刊行の児童書に入っています。
http://www.iwanami.co.jp/hensyu/jidou/
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