NHK交響楽団と若手演奏家によるコンサート、HOPE。
昨日、9月4日(日)に聴いてきました。
辻井さんのピアノ生演奏を、7列目からしっかりと。
ただ、観たかった指の見える角度からは、ほんのちょっぴりずれていました。
チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23。
辻井:「僕は、今日はこんな風に弾きたい!」
N響:「ふーん。そうきますか。じゃ、こっちはこうしましょうかね」
という掛け合いが聞こえるようでした。
「相手に迷惑かけないように、なんとか合わせてお利口さんにしとこうかな」
という者同士の交響曲は、それぞれに力があっても、
後に余韻がまったく残りません。 あっという間に記憶も遠のきます。
たとえ危なっかしい箇所があったとしても、対話そのものが魅力ですもんね。
(その点、辻井さんとN響のこの「対話」は魅力にあふれていました。※注)
お終いは、N響、ラベルの『ボレロ』。 ファンの多い曲。
もっと羽目の外れた色香のムンムン漂う『ボレロ』が聴きたい気もしましたが、
予想どおり折り目正しい演奏でございました・・・。
実は、6月初旬に、この前売券が発売された時に
「3.11の大震災や、その後の原発事故の被災者への寄付」だと
勝手に思い込んでいたのですが、改めてNHK厚生文化事業団の告知を
見ると「地域に根ざした活動をしている福祉団体の支援に」とあるだけ
なので、ほんのちょっぴり「こりゃ、間違ったかな」という気持ちがしました。
(「HOPE」という単語が、復興支援に頻繁に使用されているため、
これも直結していると思い込んでしまったのです。)
でも、どちらにしても、チャリティーに結びついているコンサートに行くほうが
何も無いものに行くよりも、気分が少しだけ軽くなるかな、という気はしたので。
ただ、震災の被災者のためのチャリティーコンサート
(できればなるべく早く集められたお金が役立てられる仕組みのもの)が、
今夏以降もっと多く企画・実行されても良いのでは、とも思います。
震災後、お付き合いで断れないものを覗いては、大掛かりな音楽会には
足が向かなかったのですが、これを機にぼちぼち、とは思っています。
(ま、どちらにしても、魅力を感じるものの総量が減っているのと、
チケット代がべらぼうに高いという問題などもありますからね・・・。)
※ この演奏会は、NHK Eテレ 『NHKアワー』で紹介される予定です。
(2011年9月25日(日)21時~21時57分)
※文中の※印部分は、一旦この記事を公開した後で、誤解を少しでもとくために
追加させていただいたものです。 その前の文章から、当夜の演奏を私が批判した、
と受け取られた方がおありのようでした。
作文が稚拙なレビューで申し訳なかったです。
コメント欄にも書いていますが、特に輝かしいピアニッシモ、自分が「こう弾きたい」
という強い意志、そして、優しく率直で飾らないお人柄にも感銘を受けました。
Your negativity is palpable. Perhaps you should have let someone else have that ticket. Lots of people would love to have had the opportunity to be at that concert, judging from other blog posts and tweets.
投稿情報: M. L. Liu | 2011/09/06 12:24
Liu-san,
Thank you so much for coming here and your thoughtful comment to me.
I have been waiting for this chance to hear Tujii-san's piano playing for more than 1 year, and got the first chance.
In short, his music was just full of love and I was so impressed.
Escpecially, the shiny, soft, sensitive sounds he gave us were unforgettable.
Of couse, his very frank and gentle character fascinated the audience, including me.
Because of my unskilled article, you took it I felt so negative, but I did not mean it at all.
I should have expressed my thankfulness to get the change more strongly in it, perhaps.
And, the article should have been including "the positive part" more.
But on the other hand, I did not want just to report here, "Oh, it was wonderful!"
Regarding the way of selling tickets, especially for this kind of charity concerts, I felt it was not so fair, as only few people who could move very fast (e.g. through internet) could get them.
At least for some parts of tickets, if they could set a lottery system, or some other ways,
to give people some other/more chances, it will become better.
Liu-san, thanks again.
I do not know you well, but I took that you are one of music lovers, TOO, and I was very thankful that you tried to express your opinion to me directly.
投稿情報: Calvina | 2011/09/06 16:36