バスの中。 二人掛けの椅子の真ん中に一人でどっかり座ったおばさま。
両脇に、二つずつ大きな紙袋。
あまりにも堂々としている様子に、周囲の同乗者たちの心に暗雲が・・・。
次の駅で、今度は高校生か大学生くらいの女の子が一人乗ってきて、
そのおばさまのお尻をぐいーっと押しやるように、力技で隣りに座りました。
二人の間に火花が散っていました。
ひゃー、こういう‘占拠女’って、おばさま世代だけの問題じゃなかったのね。
見世物と割り切って観察すると「こんなものかな」と思えるかもしれない
けれど、一歩引いて考えると、だんだん悲しくなっていくんですよ。
「マナーなんて、生きていくのには関係ないや」という人種が増えて、
こういう場合、「コミュニケーション」という単語も死語同然で、
そんな人たちから成る国って、この先どこへどう流れていくんだろう、
と考えると、寒気さえするわけで。
今回は、二人とも化粧にもファッションにもバッチリ力を入れていたのが
さらに私の感じた‘もの悲しさ’を増幅させていたと思います。 彼女たち、
家族や知人の間では、案外「素敵な人」として通っているのかもしれなくて、
そんな事実がなお私を落ち込ませるのでした・・・。 (見てただけなのに。)
ほら、女子トイレでマナーが最低の女性って、ボーイフレンドには
見破られていない、ってこともあるでしょう? あれに似た嫌な感じです。
こういうことで神経をいちいちすり減らしていたら、身がもたないんですけどね。