ルネ・マグリット(1898~1967年)の大回顧展。
国立新美術館(東京・六本木)で開催中です。
認められ、経済的に安定してゆくまでの軌跡、
特に初期の暗い絵や、晩年にプライベートで
撮影した映像などが、特に興味深かったですね。
でも、皆に知られているあの青い空を描いた作品も
もちろん多数揃っていました。
その青い空に関連して、会場で素敵な人を見かけました。
大柄な男性でしたが、マグリットの描く空のブルーと同じ色の
ポロシャツを着ておられたのですよ!
この人が空の絵を覗きこんでいると・・・
空の色とシャツの色が重なった構図を想像してみてください。
そもそも、「手前に見えているものが、その奥にあるものを
隠している」ということを、マグリット本人もずーっと
深いところで考え続けていたようなので、こういう偶然は
本人が見つけたら喜びそう・・・。
もしも「今日はマグリット展を観に行くから、このシャツを」と
意図的に選んでおられたとしたら・・・
いや、そうだと信じたいです。
ちなみに、下は薄手で艶のある上等のチノパンでした。
マグリットという人は、もう少し後に生まれていたら、そして
第二次世界大戦の影響を受けなかったなら、映像や劇画、
はたまたゲームやソーシャル・デザイン等、異なるジャンルの
仕事をしたのかもしれません。
「画家」というカテゴリーに押し込めて考えるのは難しい人。
現代のクリエーターたちに、幅広く影響を及ぼしている人だと思います。
この展覧会は、6月29日に東京での展示を終え、来月から京都へ移ります。
これから観に行く方は、あのね、会場がとても寒いので厚着のご用意を!
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