時計の電池交換に行きました。
急いでいたので、メーカーへ長期入院させる
ことができず、以前にお世話になったことが
あるデパートのメンテナンスコーナーへ。
そこで、初めて(幾人かおられる技工士のうち)
一番お年を召された男性に当たったのです。
日野原重明先生によく似た雰囲気の、白衣がしっくり似合う方で、
背骨がかなり曲がっておられました。
が、いったん時計に手先が触れると、丁寧に的確に
仕事が進みます。 もちろん、私への説明も怠りなく。
同じカウンターに向かい合い、その様子を見守りながら
「こんな風に、真のエクスパートは、いくつになっても
現場から必要とされ、敬意を表されているのだな」と
思ったのでした。
それから、物理的に肉体は老化が進み、背骨が湾曲していても
心の中の背骨はまっすぐ、そして、背筋はいつもピンと伸びて
いる、ということが実際にあるのだな、私はそれを今
目の当たりにしているのだな、とも思ったのでした。
このような物差しで自分や自分の周辺をじーっと顧みると、
心の背骨の曲がり方に実年齢はあまり関係ないなぁ、とも
考えてしまいます。
今の世の中、簡単にうわべを繕った容姿や様子だけで
簡単に人を評価・選別してしまうことがますます増えていますね。
内側や裏側にまで考えが及ばないことがほとんどです・・・。
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