日伊国交樹立150周年。
関連行事も次々に開催され、今はちょうど秋篠宮さま、
紀子さまも伊太利を訪問されたばかりですね。
カラヴァッジョ。人を死に至らしめ、
逃げ回わり放浪した、という人生と、
彼の残した絵画作品の評価や解釈が
様々に交錯し、その魅力を高めています。
心の中の苦悩がどのようなものであったのか、
そもそも苦悩があったのか、ということは、誰にもわかりません。
頭に血が上りやすく、刃物沙汰とも縁が切れなかったようで。
例えば、「アーティチョークの料理に使われた油が何であるか」と
食堂で争いをおこした、なんていうエピソードまで残っているくらいです。
‘ゲスのなんとかさん’のスキャンダルなんて、これに比べると
小さい小さい。 遠く何百年も先に高い評価を得られる作品を
残せるかどうか、という尺度で観察すると。
(相手の女性だけが火だるまになっているのも不思議です。)
暗がりの中に浮かび上がる肌の光輝くような艶、
うっすらと開いた口からチラと見える歯、その奥の暗い闇。
彼の技法に魅せられ、追従する画家が幾人もいた、という
事実も、今回の展覧で初めて知りました。
いつの日か、今度は本当のイタリアの建物の中に据え付けてあり、
動かせないという大作を、間近に見てみたいものです。
※ 『カラヴァッジョ展』公式サイトはこちらから
http://caravaggio.jp
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