2週間ほど前から、いつも通る道に面した店のウィンドウに
赤いショートコートが飾り出されました。
下に合わせてあったのは、ハイネックの白いロングセーター。
襟元とコートの裾の下から、白色が見えるというわけです。
シーズンを意識したコーディネートであることは一目瞭然。
楽しませていただきながら、その前を往復していました。
登場して一週間が過ぎた頃、赤いコートの胸元に、
ポッと大きめの、そう、直径が10cmほどもあるような
ブローチが留めつけられました。
白い毛糸を編むともなしに丸くまとめて、花芯にあたる部分に
クリアガラスのボタンと銀色のスパンコールを控えめに寄せて
付けてあるだけの、とてもシンプルなものでした。
でも、これで、全体の印象が一変。遠目からも、薄暗がりの中でも、
夜間に人工の灯りがあたっても、はっきりと二色のクリスマスカラーが
通りがかりの人たちにも目に付くようになったのは明らかでした。
イヴを待たずに、コートは見染められてお嫁に行ったようでした。
あのコーディネートのまま、そっくりもらわれていったのかな、と
勝手に想像しているところです。
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