読み逃していたものを、今頃やっと。
私だけかもしれませんが、直木賞や芥川賞に
ノミネートされた作品の中には、読んでも
読んでも、あるいは、どんなに大御所たちが
高評価しても、頭に入らない作品もあるのに
この人の作品は、スルスルと読み進めることが
できました。
クラシック音楽、ドイツ各地の様子や事情など、織り込まれている
モチーフに、個人的に少なからずご縁があったからかもしれません。
『のだめカンタービレ』 + 東西ドイツの事情、特に、ベルリンの壁
崩壊直前の様子、というのが(著者には失礼ですが)概要です。
特定の場面に、特定の音楽が当てはめられ、その曲名や演奏者名が
詳しく書き込んであるので、丹念にそれをチェックしながら読むと
もっともっと楽しめると思うのですが・・・未だそれはやっていません。
『のだめ』みたいに映像化されたら、それがお手軽に楽しめるのかも
しれませんが、書籍とマッチするような企画もののCDとの組み合わせ
があれば、もっと空想の中に潜り込んで遊べるかもしれません。
自分で順番に揃えていく(あるいは、チェックしていく)のは
手間と時間がかかるので、そんな企画があればなあ、と思いました。
「隣人同士で監視し合う社会」というものがどんなものであるか、
今まさに日本の国会で決まろうとしている法律のことと考え合わせて
少なからずゾッとしたのでした。
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